YAMAHA製クラシックギター G-70D、アルミ製オーバルスリーブに穴を開け、弦留めを作り取り付けました。
アルミ製オーバルスリーブは、ワイヤーを差し込んで留める金具です。数種類の大きさが有り2mm用のは、この画像で平面的に見ると外幅(横幅)9mm ×(縦幅)5.2mmです。内幅は(横幅)9mm ×(内縦幅)2.6mmですので肉厚は(5.2−2.6)/2=1.3mmです。表面板方向の高さ7.8mmです。
楕円形のシルバー仕上げのスリーブです。価格は4個入りで120円です。1個30円で安価です。
ブリッジの弦の留め方は様々です。要は弦が外れない様に留めるのが肝心です。留め方を色々考えた結果、オーバルスリーブの真ん中に、ドリルで一箇所穴を開けるのが簡単と考えました。弦の径を計り、1弦径0.7mm,2弦径0.8mm,4弦径0.8mm,5弦径0.9mmでしたので、穴径は1.5mmのドリル刃を使いました。3弦径1mm、6弦径1.1mmでしたので、穴径は2.0mmのドリル刃を使いました。真っ直ぐ開けるため、表側から1.25mm厚分と裏側から1.25mm厚分と半分づつに分けて行いました。
小さいスリーブを固定して穴を開けるのに、幅13mm、深さ6mmの溝の有る木材の長さ40センチ位の端材が有ったので、これに割り箸の片方を横にして落とし込み、スリーブも入れ、割り箸の太さの違い、テーパーを利用してスリーブが動かなくなる位置までずらして固定し、ドリルで穴を開けました。
骨棒(ナット 下駒)を見ると、4弦、5弦、6弦部分は駒に平行なのに、1弦、2弦、3弦部分は駒の縁から少し中に入っていて、弦長を長くしている様に見えます。45年も以前からオクターブ調整をしていたのかも知れません。としたら、流石、YAMAHA。
スリーブの真ん中に一箇所穴を開け、駒側から弦をスリーブに開けた穴を真っ直ぐ通し、出てきた弦を左側からスリーブの穴を右側に通し、右側に出てきた弦を左側に差し込んで留める。
弦の通し方
この画像では、右側に出てきた弦を、左側に差し込んで、右側に戻して差し込んでいます。右側に留めています。この方がどの弦でも確実に留まります。
ブリッジの飾りのプラスチックの厚みが薄いため、弦毎につぶれていました。
弦には相当な張力が働いていますので、従来通りにブリッジから弦に掛けてブリッジの上で固定した場合、弦が少し引き上げられ折れてブリッジの穴に入って行く。これが、弦留めを取り付けると真っ直ぐブリッジの穴に入っています。
スリーブの真ん中に穴を開けたら、スリーブが表面板に触れるのではと心配しましたが、ギリギリです。次回の弦交換の時に、下側をヤスリで0.6mm位削るつもりです。
2.0mm用より1.5mm用の方が良いかも
この留め方ですと、スリーブの中で弦が2本クロスしますので、太い弦で(1.1/2+1.1)×2=3.3mmの空間が有れば良いので、もう一段小さいスリーブでも良いかも知れません。
或いは、ブリッジとの接触面を有る程度平らに取れる様にスリーブを削って、2mm用スリーブの狭い面を駒に当てる方法、大きい寸法のスリーブを狭い面を駒に当てる方法(大きいのは長いのでで隣の弦と隙間が無くなります。切断しなければならない?)、も有りかなと考えます。
この後、表面板からもっと離すため、2mm用スリーブの狭い面を駒に当てる方法を試してみました。
ブリッジとの接触面を平らにするため、ヤスリでスリーブを0.6mm程度削ると、3mm×9mmの平面部分で接触できます。アルミは加工し易いです。スリーブの狭い面の真ん中に2.0mmの穴を開けました。これですと、スリーブの広い面を駒に当てるより1.3mm多く表面板から離れる計算です。
ホーマックで購入した、2mm用のオーバルスリーブです。1個30円。
2mm用のオーバルスリーブの真ん中にドリルで穴を開けました。
Nakade No.3000SSS
一般的な弦の留め方です。弦が少し引き上げられて折れてブリッジの穴に入って行きます。奥の1,2,3弦は、弦留めを付けているので、真っ直ぐ入っています。
弦が少し引き上げられ、理論上は水平に近づくとサドル、ブリッジから表面板に加わる力が弱まります。ナットとサドルの支点間の弦の張力は、弦の支点間の距離と弦の太さと剛性に依るので変わりません。
この程度ですと音に対しては、大きな影響は無いと考えられますが、表面板に伝わる振動に影響が少しは有るかも。それより、弦留めで留めているブリッジの部分がすっきりしていて美しいです。好みは人それぞれです。
Nakade No.3000SSS
弦留めを付けている、1,2,3弦は、引き上げられなく、真っ直ぐ入っています。
Nakade No.3000SSS
弦留めで留めているブリッジの部分がすっきりしています。
Nakade No.3000SSS
弦留めで留めているブリッジの部分がすっきりしています。オーバルスリーブ1.5Φ用
オーバルスリーブ1.5Φ用を使用したら、表面板からもっと離す事ができました。4.5mm×7.0mm
Nakade No.3000SSS
弦留めで留めているブリッジがすっきりしています。オーバルスリーブ1.5Φ用
オーバルスリーブ1.5Φ用を使用したら、表面板からもっと離す事ができました。6.2mm×7.02mm
1.5mm用スリーブの狭い面を駒に当ててます。ブリッジとの接触面を平らにするため、ヤスリでスリーブを0.6mm程度削ると、2.5mm×7mmの平面部分で接触できます。
骨棒(ナット 下駒)を、TUSQクラシカルギター用のPQ−9208−00に取り替えてみました
1.5mm用スリーブにしたとき、今までギターの音程が、微妙に合ってない様なのが気になっていたので、試しに、中出阪蔵No.3000SSSオリジナルの骨棒(ナット 下駒)を、TUSQクラシカルギター用のPQ−9208−00に取り替えてみました。収まる様に、高さ、厚みをやすりで削り取り付けました。
言葉では上手く表現するのは難しいのですが、弦の取付で巻き上げている時から、いつまでも弦が振動し続ける、楽器に響いてくるのが分かります。明らかに違うなーと感じました。和音も綺麗に響きます。
弾弦の瞬間、オリジナルの骨棒と音は変わらないのですが、そのすぐ瞬間、音の減衰が緩やかで、音が延びます。
今まで、骨棒には全く気にしていなかったのですが、弦の振動を表面板に伝える骨棒の重要性が認識されました。
自然素材の牛骨、象牙と違い、高温、高圧で精密に製造され、品質が一定しているかららしいです。
そうだとしたら、硬く品質が均一の金属の骨棒も良好に弦の振動を伝える様な気がします。
もっと早く知りたかったー、科学の発達のお陰です。金属の骨棒も試してみたくなりました。
次回、弦を張りかえるとき、オリジナルの骨棒と同じ高さにしたのを、もう少し削って弦高を下げるつもりです。
Nakade No.3000SSS
ギターの弦を繋ぐ
張りかえて間もない弦を外したり取り付けたりしたので、短く揃えた弦の2弦、3弦をローラーに巻き付けられません。外した古い弦を使い、ナイロン弦を繋ぎました。
ナイロン弦は元々、魚釣りの糸だったらしく、太さの揃っている部分を切って使っていたようです。魚釣りのナイロンのテグス糸を繋ぐのは得意です。テグス結びで繋ぎました。丈夫なものです。二重テグス結びでなくても良いです。
マリア・ルイサ・アニードのレコードジャケットでは、巻き付けた弦の余りを殆ど揃えてませんでした。弦が外れたときを考えると、余り綺麗に短く揃えてしまうのは考え物です。
Nakade No.3000SSS
弦留めをインディアン・ローズウッド 紫檀(シタン)で作りました。
木材は自然な感じがするかと思い、紫檀で作りました。鋸で切断したとき硬くて、硬くて簡単には切断出来ません。杉の比重は0.38、スプルース0.47、紫檀は0.85で随分硬いです。
Nakade No.3000SSS
弦留めをインディアン・ローズウッド紫檀(シタン)で作りました。
手製なので、加工精度、味が有ります。表面板からは充分離れているので、次回の弦交換時に、もう少し天端をヤスリで削り弦留めの高さを低くするつもりです。
中出阪蔵
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